超現代語訳 枕草子
こんにちは。静岡県産のおちゃです。
中学や高校で習う古文や漢文。同じ日本語とは思えないほど読むの大変ですよね。
日常的にも「今の若者は言葉が乱れている。正しい日本語を使うべきだ」という主張を目にすることも…。
言葉は常に変わりゆくものなのに、昔の言葉は賞賛され、新しい言葉は蔑まれる傾向にある気がします。
でもでも!最近の言葉にもいいところはあると思う!
だって「ヤバイ」の一言で結構な範囲の感情を網羅的に伝えられるんだよ!!
やばくない!?
まぁそこに趣があるかは分かりませんが。
さて、最近の言葉の良さを伝えるためにも(?)今回は古典の名作枕草子を超現代語訳してみたいと思います。
枕草子とは
義務教育を終えた方なら一度は聞いたことがあるであろう枕草子。
枕草子は平安時代中期に清少納言によって書かれた随筆で、日本三大随筆の一つにも数えられます。
清少納言が思ったことを書き連ねた日記のようなものです。
それゆえ、結構愚痴が書かれていたりもします。
ずっと疑問なのですが、こういうのって本人ここまで後世に語り継がれると思って書いていたんですかね?
もしかしたらこのブログも1000年後の教科書に載っているかもしれない…。
やっぱちょっと嫌かな。
さて、今回はこの有名な枕草子の中でも特に有名な、「春はあけぼの」という文章を超現代語訳していきます。
一応普通の現代語訳とテストに出そうなキーポイントの解説も入れますが、超現代語訳をそのままテストで回答するとまず正解にはなりません。
テスト対策のためにこのブログを読んでくださっている方(そんな人いるのかな?)は現代語訳とキーポイントのみ読んでくださればいいと思います。
単純に超現代語訳を読んでみたい方(そんな人もいるのかな?)、春はあけぼの全体のニュアンスをなんとなく掴みたい方は最後まで読んでいただけると嬉しいです。
また、個人の裁量で「ぽく」訳す部分もあるので御承知おきを。
春はあけぼの
原文
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。
夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。
秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛びいそぐさへあはれなり。まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。
冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き炭がちになりてわろし。
現代語訳とポイント
春は夜明けの頃が良い。だんだん白くなっていく山のふちの部分が少し明るくなって、紫がかっている雲が細く横に長く伸びている様子も良い。
夏は夜が良い。月のでている時間は言うまでもなく素晴らしい。闇夜もまた、蛍がたくさん飛びちがっているのも良い。また、一匹二匹がかすかに光って飛んでいくのも趣がある。雨が降るのも趣がある。
秋は夕暮れの頃が良い。夕日がさして山の端にとても近くなっている時に、カラスが寝どころへ行こうとして、3、4羽、2、3羽が飛び急いでいるのさへもしみじみと感動する。まして、雁などの連なって飛んでいるのが、とても小さく見えるのもとても趣がある。日が暮れてしまって、風の音や虫の音などが聞こえてくるのも、言うまでもなく良い。
冬は早朝が良い。雪の降っている様子は言うまでもなく素晴らしく、霜がとても白いのも、またそうでなくてもとても寒い時に、火を急いでおこして、炭を持って廊下を渡るのも、大変冬の早朝に相応しい。昼になりて寒さが和らいでいけば、火桶の火も、白い灰が多くなってしまって良くない。
「あけぼの」「つとめて」など時間を表す単語がでてくるので、それぞれの単語がどの時間を指すのかを確認しておくと良いでしょう。
またよし、よろし、わろし、あしの4つの単語の差も覚えておくと現代語訳の時に役に立つと思います。
イメージとしては よし>よろし>わろし>あし です。
よしとあしはそれぞれ良い、悪いで分かりやすいのですが、注意が必要なのはよろしとわろし。
よろしは「悪くない」、わろしは「良くない」です。
覚えていないと適切な訳が難しくなるため、暗記してしまうことをおすすめします。
さらに「素晴らしい」のようなプラスの似たような意味を持つ単語がいくつか登場します。
それぞれの意味を下にまとめておきます。
現代語訳の時はそれぞれ別の訳し方をした方が、「似たような意味だけど、それぞれの単語の差をしっかり理解できていますよ」と言うアピールになると思います。
さらなり :言うまでもない。言うまでもなく良い。
をかし :趣がある。趣深い。
あはれなり:しみじみとした感動。※現代語の「あわれ」とは意味が異なるので注意!
つきづきし:似つかわしい。
超現代語訳
春は夜明けくらいがサイコー。だんだん白くなってく山らへんに、紫っぽい雲がいい感じにあるのもマジヤバい。
夏は夜だよね。月が出てるのもあげみざわ。暗くても蛍がいっぱいいるのもいい感じ。でも一匹二匹飛んでるのもヤバいよね。
秋は夕方がいいかな。夕日で山の端がちょー近くなってる時に、カラスが巣に帰ろうとして飛んでるのとかまじ感動するわ。日が暮れてから風とか虫の音が聞こえんのもめっちゃいいと思う。
冬はめっちゃ朝早くでしょ。雪降ってんのもマジサイコーだし、霜がちょー白いのもめっちゃいい。さっむいときに急いで火を起こして炭持って廊下歩くのも、まじ冬の朝みがすごい。でも昼になってあったかくなってくると、火桶の火も白い灰感ましましでまじないわ。
……はい。
なんか超現代語訳っていうか、JKが授業中に口語訳してみた感がすごいですね。
でも正確な訳とかではなく、全体の趣旨を理解するためにはギリ役に立つ気がしなくもないです(?)
あと、半年前くらいまでJKやってたはずなのに溢れ出るおじさんが頑張って若者言葉を使おうとした結果若干もう古い若者言葉使ってる感はなんだろう。
陰の者だったからかな…。
多分清少納言もこのくらいのノリで書いてたんだよ。きっと。
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