おちゃまるの頭の中

上智大学に通う現役大学生おちゃまるが、「いつもの学びをちょっと楽しく」を目指してためになるようなならないようなくだらないことをつらつら書くブログです。

歌い手と一緒に歩んだ私の青春と界隈の変遷を振り返る

こんにちは。静岡県産のおちゃ(@ocha_shizuoka)です。

 

先日、人気歌い手のまふまふさんが無期限活動休止を発表し、東京ドームで休止前最後のライブを行いました。

 

私自身は、小学生の頃から長らくボーカロイドや歌い手の文化に親しんできましたが、ここ2年ほどは界隈全体が大きく変化したように感じます。

 

Adoさんのうっせぇわの記録的ヒットやまふまふさんの紅白出場、Eveさんの楽曲がさまざまな映画・アニメの主題歌に選ばれ、School of Lockのパーソナリティになるなど、それまでいわゆる「オタク」のもので一部の人の世界のようなイメージのあった歌い手やボーカロイドの存在が、広く一般に市民権を得てきているように感じていたのです。

 

しかし先日、友人に歌い手さんのライブに行くという話をしたところ「歌い手って何?」との返答が。

まだまだ知らない人は知らない、というかむしろ「知っている人は知っている」程度の存在なのかもしれないと考えを改めました。

 

まふまふさんが活動休止を発表したことで自分のボカロ・歌い手遍歴を振り替えるきっかけになったので、今回は備忘録、またより多くの人への布教になればという願いを込めて、歌い手と歩んだ私の青春と1オタク目線の界隈の変遷を振り返ってみようと思います。

 

 

【目次】

 

小学校:ボーカロイドとの出会い

私は小学校3年生の時にスマートフォンを所持し始め、当時としては比較的幼い頃からインターネットへのアクセスが可能だった人間だと思います。

 

ですが!

なぜかYouTubeもニコニコもTwitterもやらなかったんですよねぇ。もったいない。

 

インターネットという絶大な力を持ったおもちゃを手に入れられたのに、一番使っていたのはSafari

わからないことをネットで調べる、辞書的な使い方をするとかいう割と奇跡的な小学生でした。

 

きっかけは友人に勧められた一曲

このような背景もあり、実はボーカロイドとの出会いは遅かった私。

ボーカロイドを知るきっかけとなったのは友人が勧めてくれたこの一曲でした。

 

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「絶対ハマるよ!」と言われ、見事にハマりました。

 

聞いていただけるとわかるように、決して明るい曲ではありません。

でも、世の中で露出の多い曲(音楽以外もかもしれませんが)って明るいテーマのものが多いんですよね。

まぁ明るい気持ちの人の耳にふと入る場合、暗い曲より明るい曲の方が気持ちはいいでしょう。

 

だからこそ、暗いテーマが堂々と語られることのできるボーカロイドというジャンルに惹きつけられたのかもしれません。

 

当時の歌い手界隈

ちなみに当時の歌い手界隈と私の関係性は、まだ「オタク」というほどまでは沼ってませんでした。

ただ、ボカロを聞いていると歌い手さんのカバーが流れてくる程度には、すでにボカロと歌い手は切っても切り離せない関係になっていたのではないかと思います。(記憶が曖昧で申し訳ない……。)

 

当時は「歌い手○人リレー」「歌い手○人大合唱」といったようなタイトルで、様々な歌い手さんによる同一曲のカバーを繋げた動画が大量にありました。

そして私は当時今以上にバカだったので、登場する歌い手さん達が全員同じ場所に集まって一緒に録音していると思っていました。

 

教育現場で「悪」とされたボーカロイド

では周囲の同級生の中でボカロはどのような存在だったかというと、少なくとも教育現場では「」とされていたように思います。

 

昼休みの放送で生徒から流したい楽曲を募集しても、ボカロだけは先生たちに却下されるというようなことも普通にありました。

ちなみにこのような「教員によるボカロハジキ」とでも呼ぶべき現象は、私の周りでは高校入学くらいまで続いた気がします。

 

この件については別の記事で詳しく考察する予定です。

 

特異な立ち位置だった千本桜

教育現場では疎外されていたボカロですが、なぜか千本桜だけは朝の運動タイムに必ず流れていました。

全然ボカロを知らない人でも千本桜だけは歌えたり……。

 

確かに千本桜は有名な曲ですが、六兆年と一夜とか天ノ弱とかも有名だったのでなぜ千本桜だけ突出して教育現場で市民権を得ていたのかは謎です。

 

おそらく知らない人はいないと思いますが、念の為貼っておきます。

 


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中学:ライブの存在を知る

中学に入学すると「歌い手さんたちがライブをやっている」ということを知ることになります。

 

これまたきっかけは友人

はい。

今回も冒頭で私にボーカロイドとの出会いを与えてくれた友人がきっかけです。

 

友人はAfter the Rain(以下AtR)にお姉様と一緒に激ハマりしており、お姉様が高校生ということもあり二人でライブに行きまくっていました。

 

AtRとはまふまふさん、そらるさんという大御所歌い手二人によるユニット。

当時はAtR両国国技館などでライブをしていた頃だと思います。

 

歌い手にライブはできるのか?

後にまふまふさんやそらるさんがライブ・テレビ出演の際に語っておられますが、当初は歌い手というだけでライブ会場を使わせてもらえないなど、相当肩身の狭い思いをしていたようです。

今や東京ドームをはじめ、大人数を収容する会場でのライブも一般的になってきましたが、その背景には積み上げてきた不断の努力や実績があったのだと思います。

 

カラオケでの思い出

ちなみに学校では疎外されているボカロでしたが、カラオケには普通にボカロ曲・歌い手さんのオリジナルソングが大量にありました。

 

友人とカラオケに行った際はこの辺の曲を歌っていました。

そういう時代です。

 


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高校:オタ活に救われた時代

高校に入ると色々あってまじのガチに自殺一歩手前くらいまで病み病みになったのですが、そんな時をギリ生き延びたのはオタ活があったからだと思います。

 

てかそんなこともあり、依存症並みにエグいハマり方をしました。

 

死にかけの私を支えたのはAtRだった

高校は電車通学だったのですが、色々あり「電車に乗ると勝手に涙が出てきて止まらなくなっちゃう病」(命名:おちゃまる)を発症した私。

このエピソードについてはそのうち別の記事で書こうと思いますが、とにかく病んでいました。

 

朝は泣きながら通学し、夜はなぜか近所の神社の鳥居の下で勉強する日々。

その時に心の支えとなっていたのがこの2曲です。(1曲はボカロじゃないよ!)


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そんな時に友人が誘ってくれたのがAtRのライブ「雨乞いの宴」でした。

 

初ライブで号泣する

雨乞いの宴が夏休みだったため、なんとか夏休みまで生き延びました。

 

そして迎えたライブ当日。

ひくほど号泣

 

初めてのライブということもあり、缶バッチ以外のグッズを買わなかったのですが(ばか!)まじでタオル買っておけばよかったとめっちゃ後悔した。

 

ライブが始まった瞬間からの

推しが本当に同じ世界で生きているんだ……!

というなんとも言えない感動。

 

てかゴンドラすご。

 

推し近っ。

 

教卓と私の机より近いやん。

 

 

そして途中で先ほど紹介した林檎花火とソーダの海を歌ったため、そこで涙腺崩壊。

 

一応ライブ中なので声を殺して泣いたのですが、一瞬目があった友人のガチで引いている顔が忘れられません。

 

記憶が定かではないのですが、確かこのライブの時はアンコールが終わった後帰ろうとしたら、暗転の間に客席の後ろにまふまふさんとそらるさんが移動しており、一瞬スポットライトが当たった後に扉から消えてった気がします。

 

模試の後でもライブに行く生活

衝撃的なライブデビューをし、そのままライブに通い詰める高校生活になります。

 

友人もAtR推しだったため、どちらかがチケット取れれば意地でも行く。

なんだったらひきこもりでもフェスがしたい!(通称ひきフェス)というまふまふさん主催の歌い手フェスに参加して他の歌い手さんにもハマり、浦島坂田船XYZらへんの方のライブにも積極的に行ってました。あと超学生さんも推してます。

 

自称進学校だったため結構な頻度で模試があったのですが、幸い一年の間は午後3時くらいには模試が終わります。

朝リュックにペンラと着替えを詰め、駅付近で格安新幹線チケットを購入し、模試が終わったらそのまま新幹線に飛び乗ってライブに向かっていました。

 

今思うと青春ですね。

 

歌い手の広がりを感じる

歌い手の広がりを感じたのもこの頃。

 

ちょうど地元静岡で浦島坂田船のライブがあった際は、ライブ現場でクラスメイト5、6人と出会い、そんなに仲間がいたのねと思いました。

 

また歌い手さんの人気を顕著に感じたのが体育祭。

 

体育祭ってクラスTシャツ作りがちですよね?

Tシャツの背中に名前入れることがあると思うのですが、ある年の体育祭はその名前の部分が

 

私→そらる

友人→まふまふ

同じ色の先輩→Luz、天月、センラ

 

になっていました。

痛いオタクとか言わないで……。

 

それでも教育現場では「悪」?

高校の体育祭でも歌い手さんの人気を感じるようになってきた頃ですが、それでもやはり校内放送でボカロを流すと良い顔をしない先生がいらっしゃいました。

あとボカロの原曲はダメだけど、歌い手さんによるカバーは良いとか。

 

私は卒業して数年経ちますが、現役の学生さん&教員の方がいらっしゃったら今はどんな感じなのか教えてください。

てか教員の方がいらっしゃいましたら、なぜボカロはダメだったのかも教えてくださると嬉しいです。

 

現在:ボカロ・歌い手は一つのジャンルになろうとしている

ここまで私のボカロ遍歴を語ってきましたが、ここからは現在のボカロについて、1オタクがどのように考えているか語らせてください。

 

近年の目を見張る活躍を振り返る

なんかね、ずっと沼の人間からするとそんなに変化はない、というかまぁ投稿数とか再生回数が増えたかなぁという印象程度だったのですが、結構すごい広がりを見せてるっぽいじゃないですか。

 

衝撃①うっせぇわのヒット

一時期どこに行っても聞いたうっせぇわ。

 


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歌い手と言っても「歌い手……?」って感じのことが多かったのですが、Adoさんのおかげでテレビなどでも「今人気を集める歌い手とは!?」みたいな特集を組まれることが増えたと思います。

 

てか、学校で流すのも嫌がられていたのに(ボーカロイドではなく歌い手が歌っているとしても)この界隈の曲が小学生の間で流行るというのが衝撃的でした。

もう反対したり気持ち悪がる親とか先生はいなくなったのだろうか……。

 

衝撃②まふまふ紅白出演

これもめっちゃ衝撃よね!

 

正直、まふまふさんの活躍というより、Adoさんをはじめとした歌い手さん・ボカロ曲やヨルシカなどのボカロにルーツのあるアーティストの方々全体の盛り上がりを鑑みて、歌い手代表としてまふまふさんが出場したのかな?というのが第一印象でした。

 

出場決定で1衝撃。想像以上にネットやSNS上では割と受け入れられていてもう1衝撃。

 

親世代の中年女性の方は「今年の紅白はよくわからない人ばかりでつまらなかった。」と言っていたのを実生活で耳にしたので、年代などによるのかなぁと思ったり。

 

地上波への露出増加って実はすごくない?

紅白出場の後は関ジャムにAtRが出演するなど、地上波への露出がこれまで以上に増えたように思います。

 

はい、そこのそれまでボカロを知らないあなた。

有名になったアーティストの露出が増えるのは当たり前じゃない?

って思ったでしょ⁇

 

 

 

 

そうじゃないんだよ!

 

そうじゃないんだ!(2回目)

 

 

 

 

 

うーん、これは一個人の意見でうまく言語化できるかわからないんだけど、ボカロとか歌い手って完全にネットの文化だと思うんよね。

 

しかも「リアルもエンジョイしつつネットも活用してます♪」みたいな人たちじゃなくて、「ネットにしか居場所がないぜ!」というか言葉を選ばずいうのであれば社会不適合者・典型的な(悪いイメージの)オタクのいるネット。

 

だからそういうタイプのネットユーザーではない人からしたら、多分若干近寄り難い部分はあると思う。だって最初はライブ会場借りられなかったくらいだし。

 

しかも「歌い手って何?」って聞かれた時に、全くボカロや歌い手を知らない人に上手に説明するのって結構むずい。

かつ前述のように教育現場では「聞いちゃダメなもの」として扱われてる側面もある。

 

 

 

 

 

 

ここまで読んだらなんとなく伝わりますかね……?

 

YouTubeのようなチャンネルや動画を選ぶ権利の大部分が視聴者側に委ねられているコンテンツとは異なり、地上波って番組数も少ないし一つ一つの番組の発信力が大きい。

しかもYouTubeは利用年齢に偏りがあったり「あなたへのおすすめ」的機能があったりするけど、地上波は比較すると老若男女が見ている。

 

だから大衆に受けるっていうのがより重視されると思う。

 

で、私は歌い手とかボカロは大衆向けじゃなくて「コア」な特定層狙いのものだと思ってたんですよ。

でも、いつの間にか大衆向けに変わってきていた。

 

正確に言えばボカロ自体はあまり変化しないまま衆がボカロ・歌い手に惹き込まれつつあった

オタクの希望的観測かもしれないけれど、端っこの方の人たちのボカロ・歌い手だったのが、だんだんボカロ・歌い手の周りに人が集まって、いつの間にか真ん中に近くなってた。

 

そんな印象を受けて、私は割と地上波への露出の増加に感動しているのです。

 

衝撃③ファン層の変化

これは今回のまふまふさんの東京ドーム公演に行った時に思ったこと。

 

なんか前女性ファン率高かったけど、男性ファンめっちゃ増えてない?

 

以前ライブでそらるさんが「今度は彼氏連れてきてよ〜」的なことを言っていたけど、本当にカップル増えた。

しかも明らかに彼女に布教されてとりあえずついてきましたみたいなのではなくて、双方ファンですみたいなタイプのカップル。

 

これも被っちゃうかもしれないけれど、歌い手やボカロの対象となる集団が広がった感じがしてすごく嬉しい。

 

女性の歌い手は伸びない?

女性の歌い手さんっていうと、男性の歌い手さんよりも有名どころが少ない印象を持っている人も多いのではないかと思います。私もそう思ってた。

96猫さんとかあるふぁきゅんとかも人気があるけど、女性ファンが多いイメージ。

 

ただこの構図も男性ファンの増加によって崩れるのでは?と予想しています。

 

女性アイドルや声優のように、男性ファンをメインターゲットとするような女性の歌い手さんが出てくるのかもしれません。(既にいらっしゃって私が把握していないだけでしたら申し訳ないです💦)

 

衝撃④海外への広がり

これは今に今始まったことではないけれど、すっごい海外のファンの方多いですよね。

コメント欄で外国語に触れられて非常に楽しい。

コロナ前はライブ会場で物販に並んでいても、聞き慣れない言葉が耳に入ることが多かったです。

 

たしかライブのために中国からのツアーが組まれたことがあった気がするのですが、今後こうやってボカロ・歌い手文化が世界に広がっていったらもっと面白いだろうなと思います。

 

たくさんの思い出をありがとう

いやぁ、オタクの戯言が6000字超えの私にしては大作の記事になってしまいました。

 

なんかオタク卒業みたいな雰囲気の見出しになってしまいましたが、もちろん今後も清く楽しく安全にオタ活を楽しんで行く所存です。

 

皆さんもぜひ、それぞれの推し活をお楽しみください。

そしてもしよければ今日紹介した曲をきっかけに、ボカロや歌い手さんにも興味を持っていただけるととてもとても幸せです。

 

 

 

 

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